
設計というものは 住まい手のために いつまでも残る家を作ること
諏訪地域、松本地域、伊那地域の工務店の池原です
リフォーム工事の相談現地の下見でした。
古屋のお家、 昭和の私が生まれた年代くらいの 平屋のお宅でした
当時、ご近所の大工さんが丹精込めて建築をされたとか。
久々に 床の間らしい床の間を見たような気がします。
間取りとしては 6畳、4.5畳まの襖で仕切るように作られた続き間があり、
他に個室が2部屋 そしてキッチンのスペースが完全に独立されている。
平成、令和の時代は LDKと呼ぶ リビングとダイニング、キッチンが一緒のスペース
が主流に対して 典型的な昭和時代風の間取りです。
この家で関心をした点は 縁側となるスペースがあるのですが ローカとも
いえますが、ここの幅です。
図面が存在していないために、今回、図面作成のために壁から壁の寸法を測って
行きましたが、 畳が敷かれている部屋は 目に見てもすぐにわかる尺間です。
いわゆる 33cmもしくは 45cmのモジュールで建築されているのが 尺モジュール
といいますが、
縁側は 若干広く この尺モジュールではなく 計測は 105cm の幅です。
何かの間違え? と思い2回スケールをあてて測りましたが、やはり 2回とも同じ。
なるほど、 障子と窓と挟まれた狭い空間を 使い易いように 通常の尺モジュールを崩して
15cmほど 広げているんだと判明。
たまに テクニックとして モジュールを崩して階段の幅を広げたりすることがありますが
この時代からも このような設計をしていたのか、作り手、大工さんのことを考えると
このような モジュールを崩すと施工し辛いのですが、あえて ここは、こうしたんだ。
これは 設計士さんが 住まい手の方のことを考えて工夫をされたに違いない。
当然ながら この家を建てた設計士さんは すでに他界されていますが、
何十年とたち、形が残り、わずかなことですが、私のように感心をする人が
現れる。
こう思うと、その時だけにやっつけたような設計ではなく、後世まで残る家と
いう建築物は 住まい手のことを思って設計をすることが、結果、
いつの日か、 関心を持って見る人が現れる 、だから、
しっかりと 後世まで残るといいうも考絵、意識して設計をしようと。思いました。