【日当たり編】「南向きの土地」に潜む最大の盲点。
諏訪地域、松本地域、伊那地域の工務店の池原で
不動産のチラシを開けば、一番高く売られているのが「
南道路・日当たり良好」の土地です。逆に「北道路」の土地は、
日当たりが悪そうだと敬遠され、価格も安く設定されています。
しかし、信州の冬を本当に快適に、そして心地よく暮らしたいなら
、この常識をそのまま信じてはいけません。ここには、素人では気づけない大きな「盲点」があります。
■ 盲点:南道路の家は、一日中「カーテン」が閉まっている。
南道路の土地は、確かに遮るものなく太陽の光が入ってきます。
しかし、よく考えてみてください。道路が南側にあるということは、
「一番日当たりが良いリビングの大きな窓が、外を歩く人や車から丸見えになる」ということです。
せっかく大きな窓をつくって冬の光を取り込もうとしても、
外からの視線が気になって、結局は一日中レースのカーテンを閉めっぱなし、
最悪の場合はシャッターまで閉めている家をよく見かけませんか?
これでは、せっかく高いお金を払って南向きの土地を買った意味がありません。
ただ「外から覗かれやすい、暗い家」になってしまう。これが南道路の最大の盲点です。
■ だからこそ、窓の「高さ」をデザインする。
もちろん、南道路だからといって諦める必要はありません。
対策はあります。 道路面に垣根やフェンスを設けるだけでなく、
「窓の高さを道路から上げて、外からの視線を遮る位置に設計する」のです。
この「窓の高さの工夫」に気づけるかどうかも、
実は大きな盲点です。これさえできれば、
南道路であってもレースのカーテンを閉めっぱなしにせず、
光だけをたっぷり室内に採り入れることができます。
■ 嫌われものの「北道路の土地」が持つ、本当の利点。
では、世間が嫌がる「北道路の土地」はどうでしょうか。
北側に道路があるということは、「南側(道路の反対側)に、
誰の視線も気にならない、完全なプライベート空間(庭やリビング)がつくれる」ということです。
「北側は暗い」と思い込んでいる人が多いですが、
そんなことはありません。直射日光は望めなくても、
空全体の明るさや、周囲の建物・地面に反射した優しい光が、
まるで「間接照明」のように部屋を奥まで均一に照らしてくれます。
さらに、北側に窓を配置できるということは、
家の中に最高の「通風の通り道」ができるということです。
信州の夏、日中の強い暑さを遮りながら、
北側からの涼しい風を家全体に循環させる。
だから夏場も驚くほど快適に過ごせます。
しかも、北道路の土地は価格が安い。
土地代を安く抑えられた分、
その浮いた予算を「断熱性能」や「トリプルガラスのサッシ」といった
、信州の冬を本当に暖かく過ごすための住宅性能に惜しみなく回すことができます。
■ 建築の智恵があれば、日当たりはデザインできる。
「冬の寒さや日当たりを土地のせいにするな」と私が言うのは、
自由設計の智恵があれば、どんな土地でも快適にできるからです。
ただ四角い箱を置くから日陰になるのです。建物の形を工夫したり
吹き抜けをつくって高い位置から光を階下に落としたり
あるいは2階をリビングにしてみる。
どんな土地であっても、冬の暖かな光を室内に招き入れることは十分に可能です。
■ 高い土地を買うより、賢い設計にお金を使いなさい。
「南道路だから、この家は冬も暖かいはずだ」という思い込みは危険です。
高いお金を払って「南向きの盲点」にハマるくらいなら、
安い北道路の土地を買って、その分、家に予算をかけた方がよっぽど賢い。
毎日納得のゆく人生を送るために。
チラシの「南向き」という文字に惑わされず、
カーテンを開けて暮らせる本当の快適さを、一緒に考えてみませんか?

