
家づくりはタイミングが大切!決断を先延ばしにするデメリットを数字をあげて解説してみた
諏訪地域、松本地域、伊那地域の工務店の池原です
家づくりを始めるタイミングや決断までの期間は、人それぞれ。短期間で決める方もいれば、じっくりと時間をかける方もいます。それぞれの事情や考えによってさまざまです。
今回ご紹介するお客様は、これまでの中でも最長の期間をかけてご決断されたかもしれません。しかし、期間の長短には「良い」「悪い」という評価はありません。それぞれのペースや状況に合わせて進めることが何よりも大切です。
家づくりのプロセスは、どのような形でも意味のある時間になります。ぜひ、ご自身に合った進め方を見つけてください。
目次
家づくりはタイミングが大切!「さあ建てよう」と思った時がベストな時期
その人が「さあ建てよう!」と思った時が、まさにベストなタイミングです。
ただし、準備期間が長い場合、その間に具体的な行動を何もしなければ、結果的に家賃だけが余分にかかり、住宅ローンの完済年齢が後ろ倒しになる可能性があります。
例えば、月々7万円の家賃だとすると、1年間で84万円、3年間先延ばしにすると…なんと252万円もの出費になります。
また、仮に33歳の時点で40年間のローンを組むと、完済時は73歳になります。
しかし、3年間先延ばしにすると、完済時は76歳に。加えて、252万円多く家賃を支払ったことになります。
確かに、その間は住宅ローンという「誰もが不安に感じる呪縛」のようなプレッシャーから解放されるかもしれません。ただ、冷静に考えると、先延ばしが経済的な負担を増やす可能性があることも知っておくべきです。
家づくりはタイミングが大切。その決断が、将来の生活を大きく左右することを心に留めておきたいですね。
家づくりを先延ばしにすることで、将来的な負担が増える可能性があることは忘れないでほしい
住宅の価格は、3年前に比べて1棟あたり約300万円も上がっています。
いや、大手メーカーさんであれば、それ以上かもしれません。
この値上がりの大きな要因の一つが、ウッドショックでした。
現在、ウッドショックは終息していますが、「知ってるよ、だからこれから家の価格は下がるよね」という期待の声を耳にすることもあります。
しかし、家の価格は下がらないのが現実です。
理由は、ウッドショックが収まったとしても、物流コストや人件費の高騰、資材価格の基準が上昇したことが価格に影響を及ぼしているからです。
だからこそ、家を建てようと考えたその時が、ベストなタイミングなのです。
「いつか建てよう」と先延ばしにすることで、将来的な負担が増える可能性があることも、ぜひ知っておいてください。
近年、住宅価格が下がらない理由を挙げてみた
1. 建材の値上がりが止まらない
住宅に使用される材木以外の建材(断熱材、屋根材、外壁材、配管設備など)の価格が、ここ数年で大幅に値上がりしています。
原材料費の高騰や供給不足が影響しているため、価格が下がる見込みは少ないのが現状です。
2. 輸送コストが上昇
燃料費の高騰と人手不足から、輸送コストが大幅に増加しています。
建材を現場に運ぶ物流費用も上乗せされているため、結果的に住宅価格へ反映されてしまいます。
3. 物価上昇による経費負担
周囲の物価が全体的に上がる中で、企業を維持するためには利益確保が不可欠です。
人件費、設備費、事務経費など、あらゆる面での負担増が住宅価格にも影響しています。
4. 一戸建てを建てる世帯数の減少
少子高齢化やライフスタイルの変化により、一戸建てを建てる世帯数が年々減少しています。
業界全体の市場が縮小している中で、企業が利益を確保するには価格の維持・上昇が避けられない状況です。
5. 職人不足による工賃の高騰
職人不足が深刻化する中で、業界内では職人さんの取り合いが発生しています。
その結果、手間賃や工賃が高騰し、職人さんを確保するために企業側が支払うコストも増加しています。
身近な物価上昇の例
物価の上昇は住宅業界だけの話ではありませんね。
500mlペットボトル
→ 10年前:120円 → 現在:150円
昼の定食屋さんのランチ
→ 10年前:680円 → 現在:820円
ガソリン1リットル
→ 10年前:120円 → 現在:180円以上
住宅の価格は、「ウッドショックが終わったから下がる」と考えがちですが、実際にはこれらの要因が複雑に絡み合い、価格が下がるどころか上昇し続ける可能性が高いのです。
そのため、家づくりを考えたそのタイミングで動き出すことが、将来の負担を軽減するベストな選択になるのかもしれません。