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マンゴー事件と歩く旅人【福田のアフリカの思ひ出7】

こんにちは、松本、諏訪地域の工務店エルハウスの福田です。

僕が若かりし日々に自転車でアフリカを放浪したときのお話です。
▽アフリカの思ひ出シリーズ、過去のお話はこちらからどうぞ

▲タンザニア 国道沿いでバケツに山盛りでマンゴーが売られている
ちなみにスワヒリ語ではembe(エンベ)

タンザニア旅行=マンゴーで生き延びる?!

突然ですが、みなさま、マンゴーは好きでしょうか?
「そんなこと言われても、マンゴーなんか缶詰のマンゴーくらいしか食べたことない」
という人は多いんじゃないでしょうか。
でも、アフリカ、特にタンザニアを旅する際にはマンゴーが非常に重要です。

というのも、初めてアフリカに行くと、食はかなりしんどいです。
ハエがブンブン飛んでいる中で、冷蔵庫に入っていない肉が、何回も使った汚れきった油で調理されているのが普通です。

しかし、マンゴーは圧倒的に安全なんです。
だって、皮さえ剥けば日本でも食べられているフルーツと変わらないんですから!!

そして、タンザニアではとにかく安い!!
マンゴーの木ってその辺に普通に生えていて、木の実も勝手に降ってくるんです。

さらに栄養価も高い!!
さらにマニアックなことになりますが、特に自転車のような耐久系のスポーツの場合、フルーツってエネルギー吸収として非常に効率が良いんです。

マンゴー事件発生

しかし、この日困ったことが起きました。

私「お、マンゴー売ってるじゃん! おーい、マンゴー頂戴!!」
近くの家からおばちゃん現れる。
おばちゃん「1500シリングやで」
私(え? 高いな。。。この前まで1個100〜200シリングくらいだったのに)

※この時は2,000シリング=約100円でした。

おばちゃん「1500シリングやで」
私「高いけど、まあ良いか。多分5個で1500シリングとかってことでしょ。はい、1500シリング」
とお金を差し出すと。。。

おばちゃん、バケツ一杯のマンゴーをそのまま差し出してくるんですね。
私「いや、食べられないよ。お釣りとかはいらないから、僕は多くでも5個ぐらいしかいらないんだよ」
おばちゃん「でも、1500シリングもらったから、ほら、1500シリング分よ」
私「いやいや、僕、自転車だから、そんなにたくさん運べないって」
おばちゃん「良いのよ。マンゴーはその辺の木にいっぱいあるし。お腹減ると良くないから持っていきなさい」

こうして、ブログで書いていると、私が現地人と流暢にやり取りしていると思われるかもしれませんが。

Google翻訳ならぬ、雰囲気翻訳ですからね(笑)
細かい部分の話って伝わりませんし、雰囲気翻訳はお互いに一方的な解釈です。
(でも、雰囲気翻訳は意外と世界の大抵の国で、おおまかな部分までは伝わる超優秀な翻訳システムです。)

いらないって言っているのに、おばちゃんは勝手に僕の自転車のカバンを開けてマンゴーをバケツから流し込むわけです。
いや、おばちゃん、勘弁してよ。マンゴーって潰れたりして汁が出ると結構ベタベタするから、他の荷物もマンゴーになっちゃうじゃないか!!

歩く旅人 マリオ

そんなわけでバケツでマンゴーを断り切れず、また進んでいると、
町外れで誰もいないようなエリアなのに、大きなザックを背負った黒人が歩いていました。

近付くにつれて、
「ん? あのザックはどうも現地人じゃないぞ」
と思い、話しかけてみることに。

「こんにちは、歩いて旅してるの?! それともヒッチハイク待ち?」
ずっと歩いて旅してるんだ。ケープタウンからカイロに向かっているのさ。アフリカ縦断だね!」※ケープタウン=アフリカの一番南。カイロ=エジプト、アフリカの一番右上。
「えー、すごい!!ワンダフルだね! ・・・ところでマンゴー食べないかい?!

彼の名前はマリオと言って、カナダ人で、2年ほどかけてアフリカ大陸を縦断しているところでした。

▽帰国してから知りましたがマリオ氏はアフリカ縦断以外もいろいろやっているみたいです。
http://www.mariorigby.com/

それにしても、発想が自由ですよね。
生まれた国や育った国のせいにするわけじゃないですけど、やっぱり欧米人って世界が広いです。
やっぱりね、英語が使えない日本人ってダメですね。世界の情報の大半は英語ですから。いや、僕も英語読めないんですけどね。
情報の広さ=世界の広さ=常識の深さじゃないでしょうか。
まあ、英語が出来る=必ずしもすごいってわけでもないのですが。

「歩いてアフリカを縦断しよう」
今、改めて考えればきっと不可能じゃないのでしょう。
自転車で行けるってことは、きっと歩いても行けるんでしょう。

ただ、本当にそんなことしようって思い付きませんよ。

その「アフリカを歩いて縦断しよう」っていう思い付き自体もそうですし。
自分の好きなことを仕事として、自分をプロデュースして生きていく。
この発想は、やっぱりすごいです。

 

こうして、自転車なんかで旅をしていると、そういう人には時々会うんですけど。
クラウドファンディングだったり、いろんなやり方で、自分が好きなように生きている人っているんですよね。

国や社会のせいにしても良くないですけど、日本はどうもこの辺りはダメですよね。
大人になっても、義務教育の延長が終わらない文化で、
ドロップアウトしたら、もう戻れないっていう側面が強すぎると思います。
大人になっても、見えない先生がいて、その先生に叱られるのが怖いのか。
まあ、たしかに大人になるにつれて、妻だったり、子どもという先生が現れて叱られるようになるのも事実なのですが(笑)

▲日本人でもリヤカー引いて世界中歩いて回った人もいます。吉田さん。
ただ、どうも、日本人がやるとビジネスじゃなく悟りを求める旅、世捨て人の旅みたいになってしまいがちですよね。

この日は、また自転車をこいでいると、トラックとバスが正面衝突していました。

アフリカ、いろいろリスクはあるんですけど、一番怖いのは交通事故ですね。
マラリアで死ぬかもとか、強盗に襲われるとかっていうリスクもあるんですけどね。
交通事故は一瞬で死んじゃいますので。

タンザニアでの話は他にもいろいろあったんですけど、次回はマラウィでのお話に進んでみようかなと思います。

福田のアフリカの思ひ出、次回もお楽しみにどうぞ。

余談ですが、来月10/17から日本人の自転車旅の人の展覧会が辰野美術館で開催されます。
僕は出ませんけどね(笑)

旅とか好きな人はぜひチェックしてみて下さい。

辰野美術館 目的の無い旅展 HPはこちら

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